広田 夏樹

経歴

  • 奈良県奈良市出身
  • 米国 University of Alabama at Birmingham School of Dentistry 交換留学プログラム 修了
  • 朝日大学矯正科歯学博士取得
  • 日本矯正歯科学会認定医取得

ごあいさつ

はじめまして。
奈良おとなこども矯正歯科 院長の広田夏樹です。

当院は、奈良市登美ヶ丘にある歯列矯正専門クリニックです。

最寄りの学園前駅からは、多くのバスで医院の近くまでお越しいただけますが、車で約7分、徒歩では約27分ほどかかります。駅前の非常に便利な立地というわけではありません。決して「通いやすさだけ」で選ばれる場所ではないかもしれません。

それでも私たちは、この奈良の地で、矯正歯科専門のクリニックを開業することを決めました。

それは、奈良で暮らす方々にとって、そしてお子様の歯並びや噛み合わせに不安を感じている親御様にとって、安心して相談できる矯正歯科の場所をつくりたいと思ったからです。

「この歯並びは、このまま様子を見ていて大丈夫なのだろうか」
「いつ相談すればいいのだろうか」
「本当に矯正が必要なのだろうか」
「将来、抜歯が必要になるのだろうか」
「子どもが歯並びを気にして、自信をなくしてしまわないだろうか」

矯正歯科に関する不安は、単に歯の問題だけではありません。
お子様の成長、見た目への自信、将来の噛み合わせ、そしてご家族としての判断にも関わる、とても繊細な悩みだと思います。

私自身も、かつて歯並びに悩んだ一人でした。

幼少期を過ごしたのは、奈良市学園前です。学生時代の思い出、家族との時間、友人との日々。その多くが、この奈良の街にあります。奈良は、ただ生まれ育った場所というだけではなく、自分の人格や価値観の土台をつくってくれた大切な場所です。

そんな中で、はじめて自分の歯並びを気にするようになったのは、小学2年生の頃でした。

前歯が捻じれて生えていることに気づき、子どもながらに「これはこのままでいいのかな」と不安を感じていました。学校検診の際に歯科医師の先生に尋ねたところ、「そのうち治るよ」と言われました。子どもだった私は、その言葉を信じて安心しようとしていました。

しかし、しばらく経っても前歯の捻じれは治りませんでした。

当時、友人から歯並びについて指摘されることもありました。悪気のある言葉ではなかったのかもしれません。それでも、子どもにとって、自分の見た目を誰かに指摘される経験は、想像以上に心に残るものです。

人前で思いきり笑うことに、少しずつ抵抗を感じるようになりました。写真を撮るときも、話しているときも、心のどこかで歯並びのことを気にしていました。

もしかすると、同じような気持ちを抱えているお子様もいるかもしれません。

口には出さなくても、歯並びを気にして笑い方を変えていたり、写真を避けるようになっていたり、友達の何気ない一言をずっと覚えていたりすることがあります。
また、大人の方でも、長年なんとなく気にしてきた口元の悩みが、人前で話すことや笑うことへの自信に関わっていることがあります。

今振り返ると、歯並びの悩みは、単に「歯がきれいに並んでいるかどうか」だけの問題ではありませんでした。

笑うこと。
自信を持って人と話すこと。
自分らしく過ごすこと。

そうした日常の中に、歯並びの悩みは深く関わっていたのだと思います。

この経験が、矯正歯科医としての原点になりました。

歯並びのことで、自信を失うお子様を少しでも減らしたい。
必要な時期に、必要な情報と選択肢を届けたい。
「もっと早く相談していればよかった」と後悔する方を減らしたい。
そして、患者様が安心して自分に合った治療を選べるように支えたい。

そのような思いから、高校生の頃より矯正歯科医を目指すようになりました。

歯科医師になってからも、一般的な歯科治療ではなく、歯並びや噛み合わせ、顎の成長、口元のバランスに深く関わる矯正歯科の道を専門的に学び続けてきました。

そしてこの度、地元である奈良市登美ヶ丘で、奈良おとなこども矯正歯科を開院する運びとなりました。

当院は、院長・副院長ともに歯列矯正を専門に学び、矯正歯科治療に10年以上携わってまいりました。また、院長・副院長ともに日本矯正歯科学会認定医を取得しています。

矯正歯科治療は、歯をきれいに並べるだけの治療ではありません。

歯の位置、噛み合わせ、顎の骨格、口元、横顔、成長発育、将来の安定性など、非常に多くの要素を総合的に考える必要があります。

たとえば、同じように歯が重なって見える場合でも、その原因は一人ひとり異なります。
歯の大きさが関係していることもあれば、顎の大きさ、骨格、舌の使い方、呼吸、成長の方向、口元のバランスなどが関係していることもあります。

だからこそ当院では、見た目だけで判断するのではなく、一人ひとりの状態を丁寧に診断し、その方にとって本当に必要な治療をご提案することを大切にしています。

また、私たちは歯科医師であると同時に、自らも歯並びに悩み、矯正歯科治療を受けた経験者でもあります。

矯正装置をつける不安。
見た目が気になる気持ち。
痛みへの心配。
治療期間の長さへの迷い。
抜歯への不安。
治療後にどのように変わるのかという期待と心配。

そうした患者様のお気持ちは、知識として理解しているだけではなく、自分自身の経験としてもよくわかります。

私たちは永久歯列になってから本格的な矯正治療を受け、二人とも抜歯矯正を経験しました。骨格や口元の状態、歯を並べるためのスペース不足などを総合的に判断した結果、抜歯の選択が第一選択となったためです。

もちろん、抜歯矯正にも非抜歯矯正にも、それぞれメリットとデメリットがあります。

「抜歯は絶対に悪い」
「非抜歯なら必ず良い」
「早く始めれば必ず抜歯を避けられる」

矯正治療は、そのように単純に決められるものではありません。

大切なのは、患者様一人ひとりの骨格、口元、歯の大きさ、顎の大きさ、噛み合わせ、将来的な安定性を総合的に見たうえで、その方にとって無理のない治療方針を選ぶことです。

成人矯正の場合は、すでに成長が終了しているため、「今ある骨格の中で、どのように歯を並べるか」という考え方が中心になります。

一方で、小児矯正の場合は少し考え方が異なります。

成長期のお子様は、顎の骨や口腔周囲の機能がまだ発達途中にあります。そのため、「これから永久歯が生えてくるための土台をどのように整えるか」「顎の成長をどのように見守り、必要に応じて導くか」という視点が大切になります。

お子様の歯並びを見て、
「少し重なっているけれど、このままで大丈夫かな」
「前歯が出ている気がする」
「受け口かもしれない」
「口がいつも開いている」
「舌の位置や口呼吸が気になる」
と感じたことがある親御様もいらっしゃると思います。

そのような不安があるとき、すぐに治療が必要な場合もあれば、経過観察でよい場合もあります。反対に、適切な時期を逃してしまうと、後からできることが限られてしまう場合もあります。

だからこそ、小児矯正で大切なのは「早く始めること」だけではなく、「適切な時期に、適切な判断をすること」だと考えています。

小児矯正をすれば、すべての問題が解決するわけではありません。
小児矯正をしたからといって、将来の本格矯正が必ず不要になるとは限りません。
また、すべてのお子様に早期治療が必要なわけでもありません。

当院では、「今すぐ始めましょう」と一方的に治療をすすめるのではなく、まずはそのお子様にとって本当に今治療が必要なのかを丁寧に見極めます。

今介入することで、将来どのようなメリットが期待できるのか。
今は経過を見た方がよいのか。
将来的に本格矯正が必要になる可能性があるのか。
抜歯の可能性を含めて、どのような選択肢が考えられるのか。

そうしたことを、できるだけわかりやすくご説明することを大切にしています。

成長には限りがあります。
永久歯への生え変わり、顎の成長、口腔習癖、舌の位置、呼吸の状態などは、年齢とともに変化していきます。

そのため当院では、一人ひとりの骨格、年齢、生え変わりのタイミング、成長段階に合わせて、治療内容や装置を慎重にご提案しています。

また当院では、歯並びだけでなく、舌の位置、気道、呼吸、姿勢にも目を向けています。

それは、歯並びが歯だけで決まるものではないと考えているからです。

歯科では、どうしても口の中だけに注目されがちです。もちろん、歯や顎の状態を正確に診ることは非常に重要です。
しかし、私たちの身体は、頭からつま先までつながっています。

舌の位置、口呼吸、鼻呼吸、姿勢、頭の位置、首や肩の状態などは、顎の成長や歯並びと無関係ではありません。

たとえば、口が開いた状態が習慣化しているお子様では、本来あるべき舌の位置が下がりやすくなることがあります。舌の位置や呼吸の習慣は、上顎の成長や歯列の幅、噛み合わせに影響する可能性があります。

また、姿勢が崩れて頭が前方に出た状態が続くと、口が開きやすくなったり、鼻呼吸ではなく口呼吸になりやすくなったりすることがあります。

もちろん、姿勢だけで歯並びが決まるわけではありません。
歯並びや顎の成長には、遺伝的な要素、歯の大きさ、顎の大きさ、生え変わりのタイミング、習癖、呼吸、舌や唇の使い方など、さまざまな要因が関係します。

だからこそ当院では、歯だけを見て「並べる」のではなく、その背景にある成長や機能まで含めて診ることを大切にしています。

特に小児矯正では、歯を動かすことだけが目的ではありません。
これから永久歯が生えてくるための環境を整え、顎の成長をできるだけ良い方向へ導き、将来の本格的な矯正治療の負担を減らせる可能性を探ることも大切な役割です。

そのためには、歯列の幅や噛み合わせだけでなく、舌が正しい位置にあるか、口呼吸が習慣化していないか、姿勢や頭の位置に大きな乱れがないかといった点も丁寧に確認する必要があります。

「なぜ、この歯並びになったのか」
「これからどのような成長が予想されるのか」
「今できることは何か」
「将来のために、どのような選択肢があるのか」

当院では、そのような視点を大切にしながら、一人ひとりのお子様に合わせた治療をご提案しています。

私たち自身も親となり、子どもを持つことで、親御様の不安や迷いにより深く共感できるようになりました。

大切なお子様の治療だからこそ、簡単には決められないと思います。

「このまま様子を見ていて大丈夫なのか」
「今始めるべきなのか」
「装置は本当に必要なのか」
「抜歯になる可能性はあるのか」
「痛みや学校生活への影響はないのか」
「子どもがきちんと続けられるのか」

このように悩まれるのは、とても自然なことです。

矯正歯科治療は、決して短期間で終わる治療ではありません。費用も時間もかかります。装置を使う負担もあります。患者様ご本人だけでなく、ご家族の協力も必要です。

だからこそ、治療方針を決める際には、単に歯を並べるだけではなく、その方の生活、性格、通院のしやすさ、希望、不安、将来の見通しまで含めて考える必要があります。

当院で常に大切にしているのは、
「もし自分の家族だったら」
「もし自分の子どもだったら」
という視点です。

専門的な立場から正確に診断すること。
必要なことはきちんとお伝えすること。
できることとできないことを曖昧にしないこと。
メリットだけでなく、デメリットも正直にご説明すること。
そして、無理に治療をすすめるのではなく、納得して選んでいただけるようにすること。

そのすべてを大切にしています。

矯正治療は、長い人生の中で何度も繰り返し受けるものではありません。多くの方にとって、人生で一度の大きな治療です。

だからこそ、
「誰から治療を受けるか」
「どのような考え方の医院で治療を受けるか」
は、とても大きな決断だと思います。

奈良おとなこども矯正歯科は、ただ歯並びを整えるだけの場所ではなく、患者様が自分らしく笑い、自信を持って日々を過ごせるように支える場所でありたいと考えています。

歯並びの悩みは、見た目だけの問題ではありません。
笑うこと、話すこと、人と向き合うこと、自分に自信を持つこと。
そうした日々の中に、静かに影響していることがあります。

だからこそ私たちは、その悩みに丁寧に寄り添い、専門的な知識と経験をもって、一人ひとりに誠実な矯正歯科治療を提供してまいります。

地元である奈良の皆様に、安心して相談していただける矯正専門クリニックであり続けられるよう、これからも学び続け、真摯に診療に向き合ってまいります。

歯並びや噛み合わせのことで気になることがありましたら、どうぞ一度ご相談ください。

これからどうぞよろしくお願いいたします。

広田夏樹

所属団体

  • 日本矯正歯科学会
  • 近畿東海矯正歯科学会